米ジュゴン訴訟再開!!!

 

7月31日、日米の環境保護団体、名護市議・東恩納たくま他原告は、米サンフランシスコ連邦地裁に、中断していた「ジュゴン訴訟」の再開手続きを申し立てました。私たち原告は米国防総省に対して「基地建設が沖縄ジュゴンに与える害を回避・軽減するために綿密な検討を行うこと。検討を終えるまでの間、基地建設を停止すること、具体的には、沖縄防衛局が進める工事関連車両などの基地内立ち入り許可を出さないようにすること」を求めています。

訴訟が再開されれば、最短半年程で、決定が下る見込みです。2008年の中間判決により、米国防総省には国家歴史保存法を順守し「ジュゴンへの悪影響を考慮する措置」をとる法的義務があります。彼らは今年4月に、連邦地裁に「ジュゴンへの悪影響はない」と結論付けた報告書を提出しました。しかし、法の手続きの根幹である私たち原告を含む利害関係者との協議が十分にされておらず、秘密裏に作成した報告書は手続き違反であると、考えられます。また、国防総省はその報告書の作成の根拠である文章などを公表しておらず、裁判でその公表も求めます。国家歴史保存法の基本的手続きが実行されていないと判断され建設工事が止まる可能性は十分あります。また、裁判で明らかになる文書を以って、前述のMMCが国防総省のジュゴン保護対策に対して、専門家による精査を入れることが可能となり、MMCからも工事ストップの勧告が期待できます。

 8月1日の記者会見では原告で名護市議の東恩納琢磨は、「私たちの地域の民話では、ニライカナイの神様がジュゴンの背中に乗って島にやって来る、そしてジュゴンは海の幸をもたらす、と伝えられてきました。現在、基地建設予定地ではジュゴンの食み跡が多数発見されています。これはジュゴンが、『もし基地が建設されるのであれば、海の恵みをもたらすことはできない』、と私たちに警告をしていると思えてなりません。米国政府は、ジュゴンは沖縄の宝であり、世界の宝であることをしっかりと認識するべきです。」 と述べました。